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とんかつカンティーヌの、これから~ ㉑最終話:とんかつカンティーヌ+は、10月から始動!


(つづき)



「とんかつカンティーヌ+」がどんな店になる予定なのか、

そこにたどりつくまで今まで考えてきたこと、

そのように考えるに至らしめた背景、

それらをこれほどの時間をかけてまで、なぜ公に説明する必要があると考えたのか、


恐るべき長さの連載となりました(笑)。


ここまでの文章をお読みくださった方には、本当に、心からの感謝を申し上げます。


すべて通してではなく、断片的な読み方であったとしても、


「いくら説明責任の問題とはいえ、それを1から100まですべて文章にして公開する」という、


こんなとんでもない試み(笑)をご理解いただけたということは、こんな小さな飲食店の事業主としては、身に余るほどに有り難いことです。


そして、この21話にわたるすべての連載、あるいはさらに、その前の「カフェ業態を始めた~〜」の連載からのすべてをお読みくださった方には、


さらにそれを上回るほどの、最大限の感謝の思いをお伝え申し上げます。


今当店は、崖っぷちにいます。そしてあるいは、多くの他の飲食店も、多くの他の業界も、同様の状況にあるのかもしれません。


それらみんなが、これから、健全な形での成長の道を見いだせるのか、あるいは崖に向かってゆるゆると走り続けるのか、ほとんどそのどちらかしかないような、分岐点にいるように感じています。なんとなく、まあ可もなく不可もなく、トントンで続けていける、という形が、難しくなってくるような気がしています。


この状況にあるときに、もはや事業主が何をできるかと考えたら、ひとつには、まずもちろん、ちゃんとした仕事をすること、ちゃんとした価値のある事業を、真摯に続けること。それが何より第一です。


そしてまたもうひとつには…「理解してもらうこと。理解してもらった上で、支持してもらうこと。」


これしかないのではないか、とも、思ったのです。


近隣の方から、支持され続ける店であるためには、何が必要か。

もちろんそれはひとえに、「信用」です。


「信用」を得るためには、何が必要か。

そう考えたら、もう、自分という人間は、すべて、さらけ出してしまおう、と考えたのです。


持ち玉はすべて、投げきってしまう。

それを、どれだけキャッチしてもらえるか。打ち返してもらえるか。

あるいは、グローブ(野球の)を向けられることもなく、スルーされてしまうか。

最初はボールを受けてもらえていたけど、だんだん、なんだかこの球種イヤだな、と思われるようになって、スルーされることになってしまうか。


いろいろな可能性が、ありうると思いました。

しかしいずれにしても、何もボールを投げなければ、何も気づかれないままで、何も知られないままです。


まだ終わらないコロナ禍、物価の高騰、それに伴う生活の見直し、今後の人生設計、と、


皆が皆、生きている上で、考えること、不安なことは、山ほどある、今のこの時勢です。いち飲食店のことを意識している余裕なんて、そうそうないはずです。


そんなときに事業主の側が、今どんな状況にあって、今何を考えて、これから何をやろうとしているか、主体的に発信しなければ、どのみち、気づかれず、知られず、忘れ去られて、いつのまにかなくなっていた、という結果に陥るだけです。


この行為が、果たして信用を得ることに、つながるのか。それはわかりませんが、持ち玉をすべて投げて、信用を得られないようだったら、どちらにしても早晩、信用は失われるでしょう。もし仮に、ボールを投げる前に、何らかの信用を得ていたとしても。


しかし少なくとも、ここまでの文章をお読みくださった方に対しては、無条件に最大限の感謝をお伝えすることに、何も問題はないと思っています。

本当に、心の底から、ありがとうございました。


とんかつカンティーヌ+は、10月から、始動する予定です。おそらく私が描いた悪いシナリオが、ピークを迎え始める時期、あらゆる消費者ビジネスにとって、正念場が始まる時期。

そこのタイミングであえて、勝負を仕掛けます。


そのときに、「お金を使うべき対象」として、選ばれる存在となれるかどうか。それが、私の器の、試金石になると思います。


それまでは、機会があったときには、ふとお気軽に、café Kobutaをご利用いただけたら、幸いです。


ここまで、本当に本当に、ありがとうございました。


(終)


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