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2024年、年初の思い 完結編~「とんかつカンティーヌ+」から、一周まわって、再び「とんかつカンティーヌ」へ…

1月15日の投稿、2月1日の投稿と続いた、


2024年の「年初の思い」表明のブログの、第三編、最終話です。ついに。すでに2月も半ばですが。


どうーしても文章というのは、書くのにいちいち気合が必要というか、時間的にも体力的にも精神的にも、文章を書くモードとも言うべき条件をそろえられたときにだけしか書けないという自分の性質がありまして、どれほど「今後はもっとライトに書きます」と宣言しても、なかなか簡単にそうはいかないなということを毎回思い知ります。


しかし文章というのは、もともとがそういうのものなのではないか…いや文章に限らず、どんな仕事でもそうですが、「簡単にできるものに、価値はない。」というのは、私のけっこう基本的な人生観なのです。料理だって、店づくりだって、もちろんそうです。


ひとを参考にしてみようと、試しに、「ブロガー」みたいな人のブログとかを読んでみたり、氾濫するキュレーションサイトみたいなものを見てみたりしても、こう言っては悪いのですが、簡単すぎてテキトーすぎて中途半端すぎる文章というのが、ものすごく増えているように感じます。


ブログというのはなんのためのものか、ということに関してはいろいろ考え方もあるかと思うので、軽いジャブでもひたすら打ち続けることに意味がある、というのも、ありなんだろうと思います。そういうサイトには、そういう購読者層がついてゆくのでしょう。


ただ、私の場合は違う・・・書くとなったら、一発KO系のハードパンチを繰り出すか、あるいはそれにつなげるためのヘビーなボディブローを、着実に打ち込み続ける。


ジャブが打てないボクサーです(笑)


というスタイルしかないんだなあと、改めて実感しております。



さてすでに本題と関係ない話が長くなっていますが、


年初の思いの表明として、これが今年のとんかつカンティーヌ⁺ゆめみるこぶたの目指す方向です、と、お知らせしておきたかったことは…


結局、私は、どこまでいっても、フレンチガストロノミーの料理人、というアイデンティティの職業の人間であり、


しかしそれでも、「とんかつカンティーヌ⁺ゆめみるこぶた」は、フレンチガストロノミーを目指すことを目的としている店などではなく、


そうは言っても、単に「とんかつ屋」として認識され「食堂止まり」「食堂扱い」の店になってしまうことは、それはそれで不本意であるので、


開業時からの「今日はちょっとレストラン気分に、とんかつ。」というキャッチフレーズに改めて立ち返り、


このことの真意を理解してもらい、その意味(意義)をひろめていけるような店づくりを、顧客体験を、改めて作って(創って)いこう!と自分でクリアに自覚した、ということなのです。


とにかく、


「これが『カンティーヌ』。『カンティーヌ』以外では、ありえない体験。『カンティーヌ体験』という言葉以外では、説明のしようがない経験。説明のしようがない店。」


これが、お客様ご自身の言葉として自然に語られ、ひろがっていくような、そうなるような努力をしていこう。

これこそが、とんかつカンティーヌを開業したときのそもそもの自分の思いであって、それこそを、何よりも「自分自身の楽しみ」でもあるものとして、仕事にしていくべきなんだ。


そういうわけで、


1月に「ガレット・デ・ロワ」を作ったこと、


2月に入って、「シャンドルールのクレープ」を提供していること、


それらは、「こんなものまで楽しめるのが、『とんかつカンティーヌ』なんですよ!」ということを体現しようと、そして自分自身でもそれを楽しもうと、始めてみたものなのです。


今までは、自分の中でも無意識に、ストッパーをかけていたというか、もしかしたら、手抜きをしていた部分が、あったのかもしれません。みんなに(「お客様に」という限定的な言い方は、あえてしません)、楽しんでもらえるためにできることのすべてを、思いつく限り、試してみようとしていなかった、という意味で。


ガレット・デ・ロワが作れるのなら、フランスのクレープ文化を楽しんでもらえるなら、なんでもやってみればいいじゃないか。だって「食を通じて、社会を豊かにする。」が、とんかつカンティーヌの、事業理念なんだから。


そんなわけなので、とんかつカンティーヌ⁺ゆめみるこぶたは、今年、もっと自由になっていこうと考えています。もっと、「みんなに」楽しんでもらえるような店に、『カンティーヌ』以外では体験できないような体験ができる店に、していこうと考えています。


カンティーヌ⁺(プラス)としてリニューアル再オープンしてから、1年と3カ月ほど…

ここまでいろいろ考えながらあれこれやってきた中で、いつのまにか、意外と、リニューアル当初に考えていたよりも、面白い店になってきているのかもしれない、と、自分で思えるようになってきました。思っていたよりも、なんとなく、できることは増えてきて、なんとなく、普通に定着してきていたのです。


もともとは「オペレーション的に、無理だ」と考えていた、ワンオペ飲食店営業をしながらのテイクアウト販売。

仕出しの請け負い。

出店(でみせ)販売への商品提供。

野菜メニューや、とんかつと関係ないメニューだけのファン獲得。

夜でもライトにクイックに食べられる「サクめし」需要への対応。

「呑み屋」の雰囲気にすることなく、季節のおつまみ料理+お酒という楽しみ方ができる食事スタイル。

そして今年に入ってからの、デザートを楽しみに来れる店。


22年秋のリニューアル時には、19年の開業時の「カンティーヌ(食堂)」よりも、「ちょっとだけ奮発な場面」の店にしよう、と考えて、「カンティーヌ⁺(プラス)」のブランド名を考えたのですが…


今や、この店が持っているすべてのものをひっくるめて、


「いやいや、『奮発』だけでなくて、こういういろいろな楽しみ方、利用の仕方を持っている店という、このことこそが、自分が考えている、『カンティーヌ』なんだ…」


ということが、ようやく自分でも、わかってきました。


そういうわけで、「カンティーヌ⁺(プラス)」は、一周回って…近いうちに、また「カンティーヌ」に戻ることと思います。これこそが、「カンティーヌ」なんだと、新たなアイデンティティを獲得した結果として。


年初に、こんなことを考えていました。


そんなわけなので、今年もよろしくお願いいたします!もう2月も半ばですが。







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